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週末雑感

 あっという間に10月の1週目が終了。
土曜日の午後は都響の演奏会を聴きにサントリーホールへと向かいました。ソリストは3ヶ月ぶりに日本に帰国している藤田真央くんです。
今回は先生(真央くんの先生でもあります)や、同門の先輩、友人と並んで拝聴&応援しました。日本では初めて弾くブラームスのピアノ協奏曲第1番ということもあり期待が高まる中、ドラマティックな1楽章、静謐な美しさの2楽章、アグレッシブに駆け抜ける3楽章、、、演奏が最後まで終わってみると、それは一編の壮大な物語として完結するように逆算され、様々な要素をどう扱うのかアイディアが練られ構築されていたことがわかり、拍手を送りながらしばらく感慨にふけていました。
 いつもながら惚れ惚れするレガートタッチでポリフォニーが弾き分けられ、鋭い角度で入っていく指が瞬間的に力強い音を引き出すのがよく見えるお席で、超人的(に自然)なピアノを弾く技術にも目を見張り、耳を奪われました。
 2017年11月3日に、やはり先生のお誘いでみなとみらいホールでチャイコフスキーの協奏曲を聴いたのが初めてでしたが、いつでも心地良い音楽で会場を満たしてくれる「音楽の使徒」というイメージは変わらないのに、確実に進化し続けている驚くべき天賦の才です。今後は室内楽などでもきっと素晴らしい出会いがあると思いますが、言葉と音楽が密接に結びつくドイツリートや、フランスのメロディーなど歌手との共演もいつかぜひ聴いてみたいです。
(追記)
オケはマイルドでしたが、もっと遠慮せずに攻めても良かったような気がします。オケのボリュームに呑まれそうになりながらピアニストがこれでもか!と挑んでいくのを固唾を飲んで見る(聴く)のがロマン派のコンツェルトの醍醐味…と思うのは意地悪かしらね。


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