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素晴らしいピアノリサイタルとオヤジ化問題

北村朋幹 ピアノリサイタル
トッパンホール
2016年4月12日

《プログラム》
ベートーヴェン:6つのバガテル Op.126
シェーンベルク:6つの小さなピアノ曲 Op.19
ブラームス:幻想曲集 Op.116
〜休憩〜
リスト:悲しみのゴンドラ(第一稿)
ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番Op.5

昔からお名前はよく聞く方で、
注目されている若手ピアニストだとは知っていましたが
演奏を聴くのは初めてでした。
今回はお誘いをいただいて、聴かせていただく運びとなりました。

芸大の後、ベルリンで勉強したそうで、
1991年生まれというからまだ24歳か25歳。
年齢不詳に成熟したピアニストでした。
なにより「この人ただ者じゃない」と思わされたのは
独自のアプローチでそれぞれの曲を咀嚼して、圧倒的な支配力を持って
彼の世界観を見せつけてくれたこと。
隙がない。
ブラームスの3番も飽きるほど聴いてきた曲なのに、
この曲のステレオタイプには陥らずに新しい発見を聴かせてくれた。
たくさんのピアニストを聴いたけれど、
これができる人はなかなかいないのです。

これまで様々なコンクールに入賞してきたのか、
世界各地の大ホールでの演奏を積み重ねてきたのか、
プロフィールも実は良く知らないのだけれど、
本当に上手い人というのはそんな過去の経歴どうでも良くなるくらい
今ここでの演奏に凄味があり、次を期待させてくれるのですね。

またいつか聴くのが楽しみなピアニストに出会った
幸せに浸りながらの帰り道。
どうしてもお腹が空いてしまい、
永田町の乗り換えの時に駅構内のフードコートで
仕事帰りにビールを飲むオジさん達に挟まれてナポリタンを食べた。
完全にオヤジ化してたな、ワタシ。
1年前だったら絶対できなかった。
永田町って・・・
駅構内で食事って・・・😭

忘れるために早く恵比寿のウエスティンホテルのビュッフェに行きたい。

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