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ピアノ・アゲイン ~わすれもの

アタクシがシゲルカワイ、シゲルカワイと騒いでいるのは、もうすでにみなさんご存知と思います。

私がピアノを買った理由はほとんど衝動ですが、ま、いくつかあります。ひとつ目は私の人生が残り少なくなって来たこと。病気とかじゃなくてね、もう後何年と簡単に数えられるような年齢になりました。じゃ、何をしたい?と胸のダイヤモンドに問うと「残りの人生を音楽と供に生きたい」と言うわけですよ。それなら何だったら自信があるの? これが私よ!みたいのは何?と問うてみると「ピアノの弾き語りかなぁ」とぼんやり応えるわけです。

この「ぼんやり」がみそね。なぜ「ぼんやり」なのか???

私は姉につられて5歳よりピアノを始めて音楽大学まで入りましたが、そこでもずっとぼんやり音楽と接していただけでした。ピアノの練習を続けたのは母が怖かったから、レッスンがあったからという外部からのプレッシャーに乗っかって見た目を整えるだけに終始していたと言いますか。故郷伊東ではプロのピアニストのコンサートに行ったこともなければ、クラシックのレコードはせいぜい5~6枚ある程度。その代わりにたくさんレコードがあり好んで聞いていたのは映画音楽です。

大学では19歳でほぼデビューが決まっていたので、同級生には「あなた学校にいつもいなかったでしょ。」と言われるくらい、勉強をしませんでした。卒業演奏では試験直前に教授に「緊張しないでね」と言われ、緊張しまくって、頭の中は真っ白になり自分の表現などとは程遠い演奏は私の中では苦いトラウマになっています。

卒業演奏で弾いた「Chopin Scherzo No,1」

このように自分のピアノに関しては常に消極的なイメージがつきまとっています。

ピアノを買った理由二つ目はyoutubeです。本物のピアニストさんの素晴らしい演奏を聞くことがすぐに出来、喜びを身体一杯表して音楽にひたる様は本当にステキです。すごいな~同じピアノを弾くのにこの違い!っとつい思います。プロのピアニストになるつもりはないけれど、同じ弾くなら私も喜びを持ってピアノを奏でてみたいと思うようになって行きました。

ピアノを買った理由三つ目は使っていた楽器が気に入らなかったこと。大学時代にディアパーソンD210という立派な楽器を親に買ってもらいましたが、45年もたつと弦は錆び、ハンマーも硬くなり、音もギャンギャン大きくて耳栓をして練習していたくらいです。オーバーホールを長年お世話になっている調律師さんに相談しましたが、150万からかかるということ。そして出来上がったたものが必ずしも気に入った音になるかどうかはわからないという返答に、私は新しいピアノを買うと心を決めたのでした。

そして出会ったのがシゲルカワイです。

ショールームでピアノを弾くというのは気後れがするものだとピアノを弾く方ならわかると思います。ああいうところではバリバリ楽曲を弾いて品定めをするというイメージがあります。しかし私はもう心に決めており、自分は弾き語りシンガーでピアニストではないがピアノを探していると伝え、店内で「ワイルドフラワー」を歌い弾きしました。その時に、これ~~~っ!と雷に打たれちゃったわけですが、同時にじっと私の歌を聞き入って下さっていたお店の方が「遠藤さんの声にすごく合っている」と言ってくれたその瞬間に、目の前の楽器が自分の部屋にあるイメージがハッキリ見えたのです。

今はピアノが弾きたくてうずうずしているという毎日を過ごしています。ピアノの音に癒されまくっています。ピアノ熱高じてとうとうレッスンにも通い始めました。

アップしたyoutubeは先生がシゲルカワイで弾くといいんじゃない?とお薦めしてくれた「シベリウス モミの木」です。録音なのでどんなにステキな音かはすべてが伝わらないと思うけど、かっこいい曲です。是非聞いてね! 私がピアノソロ動画をアップしようと考えるようになれるなんて!ちょっぴり誇らしいですが、撮影時はすごいドキドキしました。よく見ると手が震えてるよ。

っと私はピアニストを目指しているわけではありません。今やっていることは「音楽の忘れものをとりもどす旅」のようなもの。

中学までピアノを習ってたけど今は弾かないとか、音大は行ったけどとか、お休み組、再開組も含めていろいろなピアノ歴をもつ人がいると思います。そんな方々にも私の文章を読んでほしいなと思ってます。もちろんピアノ弾き語りをやってみたい!という方にもね。

<つづく>
予告:ピアノ熱高まり、日々練習に励んだのはいいのですが、早くも壁が。。。

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