エディと愉快なハッピーハロウィン
今年もハロウィンの季節がやってきました。
ナッツベリー村の子どもたちは、キャンディーや仮装の話で大盛り上がり。
みんな村のハロウィンパーティーを待ちきれない様子です。
その村に住む少年エディがこの物語の主人公です。
エディのお父さんとお母さんは、広いかぼちゃ畑を育てています。
毎年、村で行われる「かぼちゃコンテスト」に向けて特別に大きなかぼちゃを育てるのが家族の大きな仕事。
今年もかぼちゃ畑にはいくつも大きなかぼちゃが育ち、
コンテストが近づくたびに、村中がそわそわし始めました。
どの家が一番大きなかぼちゃを育てるのか、みんなが楽しみにしています。
エディには、仲の良い友達もたくさんいますが、村にはちょっぴり意地悪な家族もいました。
その家族は毎年エディの家が育てる大きなかぼちゃを見て、ちょっとだけうらやましい気持ちになってしまうのです。
その年も、エディの家のかぼちゃがどんどん大きく育っていくのを見て、意地悪な家族はため息をつきました。
「どうしてあんなに大きなかぼちゃが育つんだろう?」
「うちのかぼちゃだって負けてないはずなのに!」
でも、実はその家族はただ羨ましいだけではなく
エディのかぼちゃ畑にこっそり入って、かぼちゃを盗もうと悪いことを考えていたのです。
そしてその家族はそっと家を抜け出し、エディのかぼちゃ畑に忍び込もうと計画を立て始めました。
「エディの家のかぼちゃを持っていけばコンテストで絶対に勝てるぞ!」と、
意地悪な家族はひそひそ話しながら、ワクワクと悪いことを考えていました。でも、エディにはちょっとした「かぼちゃの守り神」がついていたことを、まだ誰も知らないのです…。
ある夜のことでした。
「今夜はかぼちゃを盗むのに、まさにぴったりの夜だ!」と、
学校でエディに意地悪するエルトンがこっそり言いました。
そう意地悪な家族とはエディの同じクラスのエルトンとその家族でした。
エルトンのお父さんもお母さんもちょっと変わった一家で村では嫌われ者。
「エディの家の畑に忍び込む絶好のチャンスだ!」
エルトンはお父さんとお母さんの3人で、夜の暗がりに紛れてエディのかぼちゃ畑へと向かいました。
そっと足音を忍ばせ、誰にも気づかれないように近づいていきます。
「こんなに大きなかぼちゃがゴロゴロしてるんだ。少しくらい持って帰っても誰も気づかないさ」と、お父さんがニヤリと笑います。
お母さんも「慎重にね」と
畑にはエディの家族が一生懸命育てた立派なかぼちゃがずらりと並んでいました。
エルトン家族は「これでコンテストに勝てるぞ!」と畑の中でも一番大きなかぼちゃを見つけると、
それをヨイショヨイショと引っ張り出して、急いで家に持って帰りました。
実はかぼちゃコンテストで優勝すると、子ヤギが1頭もらえるのです。エルトン家族はその子ヤギが欲しくてたまりません。
子ヤギがいれば、新鮮なミルクが毎朝飲めるからです。
「これで明日のコンテストは、間違いなくうちが優勝だ!」と、エルトンたちは大満足で、その夜はぐっすり眠りました。でも、彼らはまだ知らないのです。この夜の出来事が、後にどんな波乱を巻き起こすのかを…。
ある夜、エディと彼のお父さんが畑で音に気づきました。「誰かいるのかな?」「ちょっと様子を見てくるよ。」とお父さん
エディとお父さんが畑に行くと、
驚いたことにかぼちゃが茎から切られているのを見つけました。
「やられたなぁ」とお父さんが言いました。「明日、一番に出そうと思っていたのに!」
エディは困った顔をして、「誰がこんなことをしたのかな?」と考えました。お父さんは優しくエディの肩を叩き、「心配しないで、きっと手がかりが見つかるさ」と励ましました。
明るくなって畑をくまなく見たら畑の隅に何かが見えました。
「あれは…エルトンの手袋だ!」とエディは叫びました。
「これで犯人がわかったね。」
エディは考え込みました。「本当はお巡りさんに言おうかなぁ。でも、エルトンはきっといいやつだと思うんだ。直接話をすれば今回はなかった事にしよう」
彼は勇気を持って決めました。
「お父さん、エルトンのところに行こう!」エディは言いました。
お父さんは微笑んで、「いい考えだね、エディ。仲間にとことん話をするのが一番だ。」そしてエルトンの家へ向かうことにしました。
そして変装して驚かせようということになりました。
家族でかぼちゃの中身をくり抜いて可愛いかぼちゃの被り物を作りました。そしてエルトンの家の外から3人で覗いてみることにしました。
「さあ、みんなでエルトンを驚かせてみよう!」エディが言いました。家族は息をひそめながらパンプキンの頭をかぶったり、家の中を覗きました。
その瞬間、エルトンの家族が大騒ぎし始めました。「やーやー!お化けだ!」と叫び、「窓の外にお化けがいっぱいだ!」と家の中でバタバタと逃げ回りました。
「助けてー!」と声が響きました。エディはその様子を見て、思わず笑ってしまいました。お父さんもその姿を見て、
「これは面白いな。怒らずに楽しんでおこうか」と微笑みました。
「エルトン、僕たちだよ!」
と声をかけるとエルトンは驚いた顔をして、ほっとした表情に変わりました。
「びっくりしたよ!すごい帽子だね!」と腰を抜かせてました。
こうして、エディたちはエルトンを驚かせたことを楽しみながら、これから仲良くしようと話して楽しいハロウィンの夜を過ごしました。
翌日、エディの家のかぼちゃは1位になりました!1等賞商品のヤギも一緒でした。「みんな、見て!ヤギもいるよ!」とエディが叫びました。ヤギたちは元気に跳ね回り、みんなを楽しませました。
その夜、お母さんはエルトンの家族を呼んでハロウィンパーティーを開きました。
お母さんが作ったグレービーソースと、たっぷりの香りの七面鳥がテーブルに並びました。
「みんなで分けて食べよう!」
「美味しいね!」
食卓を囲んでみんなでおいしい料理を楽しみながら、
「これからも仲良くしよう!」と約束しました。そして、「来年もお互い1位になれるよう頑張ろう!」と、笑顔で眠りにつきました。
翌朝、エディが目を覚ますと、なんとベッドの上にキャンディーが置かれていました。「これ、誰が置いたんだろう?神様かなぁ?」不思議に思いました。
「ワクワクするなぁ!今日は素敵な一日になりそうだ!」と笑顔でキャンディーを見つめながら、新しい冒険が待っていることを楽しみにしました。
ハロウィンの意味
ハロウィンは、毎年10月31日に祝われる祭りで、古代ケルト人の祭りが起源とされています。この日は、夏の終わりと冬の始まりを象徴しており、亡くなった人々の霊が戻ってくると信じられていました。人々はお化けや怪物に扮し、悪霊から身を守るために仮装をし、キャンディーをもらう風習が生まれました。今では、ハロウィンは楽しさと友情を祝う日として、多くの国で広く祝われています。
おしまい又は来年つづくかも
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