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コーヒーはムズカしい。

何から書けばいいのか時より悩む。一体自分の人生がどこに向かっているのだろう…と考えると、果てしない道のりを歩く気がする。人一倍頑張ってアパレルデザイナーとして活躍してきたが、縁あって中川ワニなる人物の妻君となる。中川ワニとは屋号でもあって正式には中川ワニ珈琲と申します。個人自家焙煎のパイオニアで今のように焙煎が当たり前でない時からずっと焙煎とムクあって生きてきた人なのだが、本当にコーヒー以外のことは何もできず、ゆっくりと人生を楽しんでおられます。(ワニさんのこと)

そんな人とのコーヒーライフはまさに自分の人生そのものがコーヒー色に染まる。出会って12年、正式にサポートするようになって10年の月日が経ちました。淹れるのなら、そんじょそこらのコーヒー屋さんには負けない自信があるが、本当にコーヒーとはムズカしいもので美味い不味い味がするしない焼きすぎ生焼けとさまざまなのだが、まともなものは滅多にない。

本来コーヒーというものは美味い不味いを差し置いて香りのいいものである。香しく甘くもほろ苦くもあるその匂いに世界中の人は吸い寄せられる。

中川ワニ珈琲は起業当初(1994年)から店舗を持たず自宅兼アトリエで成り立っている。だから、ちょっと買い物に出掛けてその帰り道に、風に乗ってコーヒーの甘い香りがするかクンクン確かめながら歩くことも多い。もちろん自宅はコーヒーの香りに満たされている。階段を上るごとにその香りは強くなりドアを開けると

「うわー、コーヒーのいい香りがする」

と、訪れる人は驚く。私は日々暮らしているのでそれが当たり前でもうわからなくなってるので、その様を見てはコーヒーと生きている実感が湧く。

さて、そんな私に焙煎を出来るようにならないかとワニさんから試練が渡された。コーヒーはムズカしいと思っている私にである。それも面白いことに中川ワニ珈琲なのだからワニ味を伝授するというならまだわかるが、なんとまあ

「君が美味しいと思うコーヒーが焼けるようになってほしい」

という。ヘ?( ・∇・)???と思わない?

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