May 27, 2021

今日も☔

今日は、父との思い出話を書いてみようかな。

2年前の今頃は、父との残された日々を大切に、そして実はいつ崩れてもおかしくないという状況を分かっていながらも、なるべく意識しないよう、でも不安に思いながら過ごしていました。

父は2019年6月 癌でこの世を後にしました。享年70歳。

父は、食べることが大好きでした。人が集まる事の多かった我が家では、母のふるまう料理をおいしく食べ、わいわいする所を父が満足そうに眺めている、そんな光景がよくありました。また一方で、食べ盛りの孫と真剣におかずの取り合いをすることもあったりと、食卓はいつも賑やかでした。
 亡くなる3週間ほど前、少しずつ食欲の落ちてきた父が「隣町の〇〇食堂に行ってみないか?」というので、私と二人で向かうと「臨時休業」でした。また別な日「かき氷が食べたい。」というので向かうとそのお店は閉店、「パスタが食べたい」、向かうと「店主体調不良のため今から閉店させていただきます。」、こういうことが5件ほど続きました。父を元気づけたい、食欲が落ちている父が食べられるものは何でも食べさせたいと思っているのに、いったい何なの?!とその度にいらだちました。ところが、不思議と、しょうがないとあきらめて向かったお店がとてもおいしかったり、結果オーライになったのです。5回とも全て。。

なぜだろう。ずっと考えていたある朝、ふと、「あれ、この失敗のおかげで、父と色々話せたな。」と気付きました。結果的に長めのドライブができ、父と過ごす時間が長くなったことに気付いたのです。

食いしん坊の父と、お店に振られ続けたことで、車中で楽しい思い出話や世間話をすることができた事は、今となっては何にも代え難い特別な記憶です。


お父さん、元気ですか?



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?