マガジンのカバー画像

【用語集】〈自己完結社会〉の成立

193
このマガジンでは、筆者が2021年に刊行した『〈自己完結社会〉の成立――環境哲学と現代人間学のための思想的試み(上巻/下巻)』(農林統計出版)に登場する用語(キーワード)について… もっと読む
運営しているクリエイター

#共同

【用語集】『〈自己完結社会〉の成立』テーマ別索引

 このページでは、筆者が2021年に刊行した『〈自己完結社会〉の成立――環境哲学と現代人間学…

〈自立した個人〉とはなにか――【用語集】『〈自己完結社会〉の成立』

〈自立した個人〉 【じりつしたこじん】 伝統や権威、世間や権力といった外的なものに服従す…

「むき出しの個人」とはなにか――【用語集】『〈自己完結社会〉の成立』

「むき出しの個人」 【むきだしのこじん】 増田敬祐が「時代に居合わせる人間と思想――〈存…

「牧歌主義的―弁証法的共同論」とはなにか――【用語集】『〈自己完結社会〉の成立』

「牧歌主義的―弁証法的共同論」 【ぼっかしゅぎてきべんしょうほうてききょうどうろん】 人…

「自然主義の共同論」とはなにか――【用語集】『〈自己完結社会〉の成立』

「自然主義の共同論」 【しぜんしゅぎのきょうどうろん】 「共同体批判の共同論」、「自由連…

「積極的自由」とはなにか――【用語集】『〈自己完結社会〉の成立』

「積極的自由」 【せっきょくてきじゆう】 J・J・ルソーを源流とする、自己の自由と他者の…

〈共同〉とはなにか――【用語集】『〈自己完結社会〉の成立』

〈共同〉 【きょうどう】 人間存在の根本原理のひとつで、本書では「複数の人間が何かを一緒に行うこと」と定義される。  共同の概念には、もともと「何かを一緒に実行する」といった“行為”に重点を置く意味合いと、「同等の資格」といった“状態”に重点を置く意味合いが同時に含まれていたが、日本の人文・社会科学においては、共同を「相互扶助的で共感的なあり方」や「社会性一般」と置換可能な後者の意味合い(共同性)として用いられてきた側面がある。  しかしこうした用法は「牧歌主義的―弁証法

「共同行為」とはなにか――【用語集】『〈自己完結社会〉の成立』

「共同行為」 【きょうどうこうい】 「牧歌主義的―弁証法的共同論」の影響によって、共同概…

「100人の村の比喩」とはなにか――【用語集】『〈自己完結社会〉の成立』

「100人の村の比喩」 【ひゃくにんのむらのひゆ】 「牧歌主義的―弁証法的共同論」に含まれ…

「掃除当番の比喩」とはなにか――【用語集】『〈自己完結社会〉の成立』

「掃除当番の比喩」 【そうじとうばんのひゆ】 自発性と自由選択だけの世界では〈共同〉=「…

「〈共同〉のための事実」(の共有)とはなにか――【用語集】『〈自己完結社会〉の成…

「〈共同〉のための事実」(の共有) 【きょうどうのためのじじつ】 “遠心力”となる〈共同…

「〈共同〉のための意味」(の共有) とはなにか――【用語集】『〈自己完結社会〉の…

「〈共同〉のための意味」(の共有) 【きょうどうのためのいみ】 人々が“遠心力”となる〈…

「〈共同〉のための技能」(の共有)とはなにか ――【用語集】『〈自己完結社会〉の…

「〈共同〉のための技能」(の共有) 【きょうどうのためのぎのう】 人々が“遠心力”となる…

「共同の動機」とはなにか――【用語集】『〈自己完結社会〉の成立』

「共同の動機」 【きょうどうのどうき】 増田敬祐が「生命と倫理の基盤――自然といのちを涵養する環境の倫理」(竹村牧男/中川光弘監修/岩崎大/関陽子/増田敬祐編著『自然といのちの尊さについて考える』ノンブル社、2015年、157-202頁)などにおいて用いている概念で、〈共同〉が成立する条件として、人々が互いに〈共同〉の負担を乗り越えるだけの十全な求心力となる動機のこと。  本書では、それに相当するものとして、「共同のための事実」の共有、「共同のための意味」の共有、「共同のた