写真展|リアルポートレート東京IIIに出展してみた話
どうもキョジンと申します。
そろそろ自己紹介書いたほうが良いよなと思っていながら、今回も写真展に出展したお話です。
リアルポートレート東京IIIとは?
「ポートレートはもっと自由になる」をテーマに、HASEOさんが名古屋で立ち上げられた写真展です。
東京では3回目の開催ですが、名古屋では10年以上続く写真展です。
HASEOさんのnoteに「リアルポートレートへの想い」という記事があるので、気になる方は読んでみてください。
出展について
名古屋の方は行ったことがないのですが、昨年の東京は拝見しに行き圧倒されたのを覚えています。
リアルポートレートは規模も大きく、出展者のレベルも高いのです。
とはいえ尻込みしていても仕方ないので出展を決めましたが、自分が申し込んだのは2次募集なので、このあたりに躊躇していたのがうかがえます。
申込みはパーテーション小という一番小さい展示スペース(幅約950mm 高さ約1800mm)です。
申込みが23年5月だったので、当時の僕は展示を1回しか経験していなかったので、幅と高さがあっても困るかもと思っていました。
今でもそんなに想いは変わっていないので、この選択に後悔はないです。
出展作品について
出展作品のタイトルとテーマ
今回のタイトルは「影/写」
モデルは加藤歩さんです。
※加藤歩さんのX https://twitter.com/Kt_Aymr_95
今回は「ストーリーの強いものにする」そのため、「メインはフォトブックにする」ということをテーマに取り組みました。
今回出展するにあたってストーリー性の高い内容にしたいというのは、昨年夏あたりから構想があったんですが、内容はあんまり考えられておらず、今回のストーリーを思いついたのは、今年の1月でした。
最初は違う表現でストーリーを表現しよう考えていたのですが、思いついたストーリーがそれにあっていなかったので、どうしようかな?と思っていたところ昨年末に行われた「こなみんフェス」という写真展できっちん篠山さんの展示に感銘を受けたことを思い出しました。
大まかな作り方は参考にしたいと思っていたところ、3月にきっちん篠山さんの写真集作成の勉強会が開かれたのです。
もちろん参加してきました。
このときに教わったことはフォトブックに結構盛り込まれています。
そんなわけで、今回は写真展としては少し邪道かもしれませんが、フォトブックが本編となりました。
展示作品解説(全体)
全景は下記となります。
真ん中あたりにあるキャプションにはこう書かれています。
今回のストーリーの導入ですが、大きさとデザイン的に導入のキャプションとしては弱かったのが反省点です。
左上のスクエアの写真がメインで、今回のキービジュアルです。
右側は映画などのチラシで裏面に入っている写真をイメージしています。
作品紹介の意味合いが強く、3枚をひとまとめに見せるために縦長の額にしました。
また、今回は印刷する紙も意味合いに応じて3種類使っています。
展示作品(個別)
メイン画像は延びた影が印象的な1枚を選びました。
タイトルにもある通り、「影」がキーになっているので、長い影が延びているイメージは撮影前からありました。
ちなみにこちらの撮影前には、加藤歩さんは飛んだり回ったりはしゃいでいたんですが、僕が橋の隙間を生かして撮影しようとした瞬間に静かになり雰囲気を醸し出しました。
僕が隙間を使って撮影するときは、寂しさや憧れを表現したい時なんですが、そのあたりを勝手に感じてくれます。(多分)
地面のひび割れが真ん中あたりに入ることで境界線的な感じや奥の影も少し不穏なものになっており、意味深なのも気に入っています。
タイトルの文字に関しては、入れるべきか悩んだんですが入れてみました。
少し地味にも感じていたので、ジャケット風にしてみたほうが目を引くかなと思ったのです。
文字を入れたことで肯定も否定もいろんな意見を聞けました。
僕としては否定の意見でしっくり来るものがあり、今後迷ったときに大きな指針を得られたことは良かったと思います。
メイン展示は「局紙」という紙を使っています。
黒の締りが良く、光沢も柔らかということで「影」を表現するには適任かと思い採用しました。
局紙は少しイメージより黄色が強く出るようでした。
紙の質感は実際の展示でないと伝わらないですね。
右の額に移ります。
上の写真は、主演紹介の1枚です。
仮にこの写真がなかったら、モデルさん(主演)の顔が良くわからないので、モデルさんはこの人ですよという紹介の1枚です。
ただ、それだけで意味のないものにしても良くないので、「影」が印象的かつ、ストーリー的に表情も寂しさを感じる写真を選びました。
こちらは「フォトラグ」という紙を使いました。
マットな質感ですが、コントラストがよく出るのが特徴です。
この紙はかなりイメージ通りな仕上がりでした。
続いては、これは影だけの写真です。
キャプションに「僕は影を撮り続けた」とあるように、主人公が撮っていた写真です。
この写真は、印象が弱いから別の風景的なものでも良かったのでは?という意見を聞いて、確かに影の要素は他の写真で結構出せているし、実際にスルーされ気味だと思いました。
こちらは「雲流」という和紙を使いました。
名前の通り雲が流れているような質感に仕上がります。
この写真は波が引いた砂浜で撮ったので、雰囲気は良い感じに仕上がりました。
最後は人物像に深みを出すために、動きがある写真を入たくて選びました。
広がって逆光に透けたワンピースもさることながら、ポーズが秀逸なのと、構成が3分割で、影が階段には足だけで体は下に投影されているのが、結構良いバランスに出来たと思います。
こちらはメインと同じく「局紙」を使っています。
少女の姿と影を同時に捉えているメインと同じ意味合いの写真です。
展示を終えて
リアルポートレートは表彰がある写真展なのですが、今回は賞は取れませんでしたが、ブックまで見ていただけた方には、概ね高評価をいただけたと思います。
今回のような展示の場合、課題はブックにどうやって誘導するかですが、ブックまで見ない人は見ないんですよね。
と諦めるのもよいのですが、少しでも見て貰う確率は上げたいなと思いました。
今回はそういう意味では誘導は弱かったと思います。
この形は続けていきたいなと思うので、もっとブックを見て貰う工夫をしていきたいと思います。
フォトブックについて
さて、今回はストーリー性が高いものを言いつつ、肝心のストーリーにあまり触れてこなかったのですが、フォトブックの形式で見て貰うためのものなので、解説するより見て貰う方が早いということで、有料になりますが公開することにしました。
快諾してくれた加藤歩さんには感謝です。
有料なのは、制作費がそれなりにかかっているのもあるのですが、展示を見に来られた方も交通費は払ってきていただいているというのもあります。(僕の展示だけを見に来た方はいないと思いますが)
手を出しやすい価格にしているので、気になった方はご購入いただけると幸いです。
今回、ブックは2冊作りました。
単品でも購入いただけますが、2冊見ないとあまり意味がないので、マガジンの方で購入いただいた方がお得にしています。
2冊あるうち「story book」じゃない方から読むのがオススメです。
もし、購入いただけた方はご意見・ご感想もいただければ幸いです。
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