搬入口の警備員
一人で勤務の交代制
ぼちぼち平和な常日頃
お陰で業務もつつがなく
気の合う奴とは無駄話
夜勤は眠れずこたえるが
家にいるよりマシかもな
俺は気楽な独り者
大した望みも不相応
歳を食うのも慣れてきて
体が動けば何よりだ
寂しい気持ちも長引けば
麻痺して静かにしてやがる
まぁまぁ時々目を覚まし
ついつい酒も深くなる
疳の虫でもいやがるか
そろそろ頭も壊れるか
そんな無粋な毎日も
仕事があるならやり過ごす
出来れば死ぬまで働きてえ
そういや春の入れ替わり
あっさり消えた奴もいた
名前なんぞは忘れたが
虚しさばかりは同意する
虚しさばかりは同意する
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール