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ユキのオンナ

白い白い銀世界
月は異様に輝いて
一本道に降り注ぐ

足跡ひとつ残さずに
風が小雪を手に乗せて
白く白くと埋めて行く

温もり失くした指先が
虚空に描いた面影に
聴こえた声は幻か

それでも私は嬉しいと
優しく微かな微笑みで
最後にあなたを想います

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール