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優等生

大人に準じた成熟さ
ホワイトソックス八センチ
母は猫背のゴミの上
父は名も無き顔も無し
傷を知らない膝小僧
優しさ知りたい胸の奥
校舎の日陰に溜まってる
似た者同士の声が好き
黙って過ごせば日は暮れる
笑って遊べば夜が明ける
季節の行事を物差しに
歩いたつもりの足跡を
スマホのカメラに綴じるけど
充電切れたら消えるかな
あの子は可愛い優等生
きっとみんなが知っている
去年の冬に消えたけど
消えたいあたしはここにいる

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール