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蛍光灯

骸が生物として
動き出す明滅
その間隔は虚無
縫合された実存
相反する兄弟
依存する恋人
やがて一つに
抱擁する孤独

永久機関としての不穏
動きを辞める事の不安
高揚に似た恐怖
凄まじさを宿す静謐
知り得ない吾の真髄
財布に残る小銭
心に遺す久遠
垣間見る病的な未来

虫ケラと同じ電気音
スイッチが握る命運

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール