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日溜りそよ風眠る人

昨夜
暗い風が
そこかしこに
枯れ葉を散らかし
暗闇に響く
自らの尊厳を
たった一人で誇示していた

僕は腰掛けたまま
どうやら寝過ごしてしまった

早朝
柔らかく見える
冷え切った光が
木々のてっぺんから
音も立てずに
滑り落ちては
みんながこちらを見ていた

僕は物思いのまま
どうやら寝過ごしてしまった

日溜り
そよ風
眠る人
優しさか
宿無しか
涙、涙、涙
微笑、微笑、微笑

僕は迷ったっきり
どうやら寝過ごしてしまった

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール