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雨のち晴
雨がじとじとやってきて、
傘もささずに油断してたから、
耳の後ろを蚊に喰われた。
嫌な所を刺しやがる。
どうにも湿っぽい人生に、
聞きたくもない助言だか小言を、
いけすかない奴に言われた。
嫌な事を言いやがる。
消化されない苛立ちを抱え、
どうでも良いって言ったくせに、
最終的には最後尾に並んだ。
幸福陳列投げ売りワゴン。
与えられた選択肢に疑問も持たず、
必要な注射針だからと諭され、
牙も角も役立たずのまま奪われた。
雨上がりの見窄らしい塊。
どうせまた雨は降るんだろうけど、
とりあえず雨のち晴ってことで、
もうそれでいいや。
とりあえず雨のち晴。
晴、
雨、
雨。
雨。
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール