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疼痛と回転
いつだか無視した清廉が
左の肩に張り付いた
古びた匂いを漂わせ
ヂクリと触手を植え付ける
猫のトイレの砂埃
透明硝子のラッピング
変わらぬ素振りのコマーシャル
地図に載らない現在地
痛みは意識の回転数
無音で刻んだドップラー
肉の重力解き解す
民間旅行の宇宙船
壊れた木馬のオルゴール
珈琲茶渋のマグカップ
刈られた雑草死屍累々
鎮魂射的の宇宙線
あれから放置の潔白が
左の肩からめり込んで
静脈焼き切るカテーテル
私を殺して生き延びる
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール