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サイフォン
組んだ足を入れ替える
孤独に馴染んだパイプ椅子
暗い座面の扁平は
無言を決め込む数年目
外は未だに冬だから
早起きなんてしたくない
朝には氷が張り付いて
夢の吐息も動かない
知らない歌でも奏でるか
時折もそもそ軋む音
泣きも笑いもしないから
恐らく平和に違いない
暇だと思えば胸騒ぎ
架空の抜け道ガラス管
刺したところで動けない
もっと私が満ちるまで
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール