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蒸発

私は蒸発する
言葉としての
形骸を保ちつつも
そこには計り知れない
感情であった何者かが
破れるくらいの折目をつけられ
単に他愛の無い
行きずりの野良公として
見向きもされやしないが
間違いも無く存在している

それでいい
それでいい

蒸発する私
蒸発する私は

いずれ
私であった者から

その根源を抜き去り
未だ彷徨うあなたへ

降り注ぐだろう

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール