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朧月夜の桜雪

春の陽気に袖捲り
雲は黄砂とすれ違い

少し静かな雑踏に
時間もどこかで一休み

恋人同士の語らいに
手持ち無沙汰の手を隠し

世界を旅する素粒子に
想いの片割れ結び込み

風に張り付く桜雪
朧な月夜に降り積り

淡い光の結晶に
私の音は遠去かり

線路の端で歌になり
奏でる人を探したり

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール