棒っきれ
棒っきれが
無造作に
寝っ転がる
どこのどいつだい
お前の正体を
誰が知っている
棒っきれは
風にもなびかず
ふて寝してら
お前を拾って
床ずれの背中を
さすってやる
棒っきれを
抱えたところで
困ることもない
何故って
いつも決まって
手ぶらだからな
棒っきれに
目を丸くして
真っ黒な犬が
尻尾振ってら
どうれどうせ暇だ
暫く一緒に遊ぼうや
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール