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見えない姿を見間違う

ずいぶん縮んだ月夜には
明かりもほんのり暗いから

足元左のその後ろ
お前が歩いて過ぎるから

にこりとそちらを見やるけど
そこにあるのは夜の草

嗚呼もうこれで何度目か
見えない姿を見間違う

お前は見えなくなってまで
私をにこりとさせるのか

嗚呼もうこれで何度目か
見えない姿を見間違う

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール