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雲の目玉

今宵の雲には目玉がピカリ
夜空を股旅星から星へ
距離も時間も手の鳴る方へ
指折り束ねて爪の裏

八方睨みで呑み込んで
風を巻いたら山おろし
足音立てずに虫の声
雲もつられて流されて

残った空には目玉がプカリ
真白き彩光閉じ込めて
唯一人きり天井に
真っ直ぐ私を照らすまで

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール