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常世

常世に飄々手を振って
誰も知らないそこかしこ
拾って見兼ねてほっぽって
グルグル輪っかを紡いだら
こそっと頭を通します

常世に飄々手を振って
僕の知らないあれこれに
誘われ嵌められどっちらけ
カラカラ回した一輪車
ぬるっと断崖覗きます

常世に飄々手を振って
皆んな知ってるありきたり
赤子に戻ってさんざめく
チュウチュウ鳴らした唇に
かりっとベロを挟みます

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール