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餌やり

空っぽを
千切って広場に
ばら撒いて
カラスが突っつき
喰らうのを待つ

苛立ちを
細かく砕いて
池の水
コイでも来たなら
口に投げ込む

死にきれぬ
俺を三枚
おろしたら
塩としょんべん
振りかけて

生ききれぬ
俺に念仏
唱えたら
とっとと忘れて
餌にありつく

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール