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黄道

冷え切って行く指先
視線も感覚も曖昧

一際目立つ一等星
目には映らぬ十等星

吐息の白さに飛翔
口付けは温もりの微笑

虫籠には乾いた死体
夜に包まり重ねる肢体

寂寂と
黄道なぞって
一回転
水面の氷に
轍を残す

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール