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ベント

しつこい雨と
まとわりつくような
削除したはずの想い
かまびすしい沈黙が
最終防衛ラインにて
膠着状態のまま
苛つく間隙を
時折指差し確認するが
現状に至る要因については
無関心を決め込む
何ら変わりはしない事を
受け入れたくもないくせに
通い慣れた道を辿る最中
高校生の夢を盗んで
君の墓を掘り起こし
添い寝したって良いだろう
今から電話するから
必ず出てくれよ

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール