見送る人へ
お空の雲は一度きり
それでも無くなる事はない
悲しみばかりを想うのも
願いと言うなら仕方ない
黄昏待たずに風が吹き
振り向く影は飛んで行く
空を斜めに横切った
飛行機雲が落ちるまで
見送る人はそれぞれに
想いを重ねてしまうから
見送る人はそれぞれの
胸にしまったスライドに
これから何を映すだろう
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール