お疲れ様です
チラシを抱えて
駅前の信号機前
居酒屋の制服
まだ飲むには早い
午下りの曇天
スマホに向かって
まだ夏のままの
女子高校生は
三人で同じポーズ
しなやかな肢体
程よく刈られた
マロニエの手足
少し大きめの
葉っぱの降り始め
乾いた黄色い音
今日も僕は
まだこれから
仕事なんだから
話しかけもせず
流し目で通り過ぎる
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール