戸車
扉の建て付けが悪くって
重たくってしょうがない
専門知識もないもんで
ゆすってこすって持ち上げて
気合の一つもいれようと
がってらごってら動かして
どうれ調子はどないかな
いやいやようよう開きよらん
男手頼んで解体し
かんてらちんてら問診し
どうにも暮らしの塵積もり
そいつが悪さを働いて
押しても引いてもぎいちぎち
ワイもオマエもがあちがち
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール