風景画
荘厳な景色だけを
切り取りたいわけじゃない
その奥底に潜んでいるもの
根源的衝動の滴り
表現の一切を拒絶するかのような
頷く事を知らない情動
始まりの意味さえ忘れ去る圧倒
永遠を支配する秒針の断片
されどふと我に帰れば
他愛ない日常の一コマ
目の奥の
虚ろい流れる
彩りを
描きたい程
言葉を失くす
風景画
君の心の
一枚も
描けないまま
想いを交わす
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール