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気付かれない

鮮やかな輝きを纏い
気ままな美しさと共に
この世の果てでさえも
いとも容易く飛び越えそうな

そんな姿

気付かれないなら
その存在は
果たして意義を持つのか
自己満足の権化として

何一つ

三次元世界に対する
証明を持たず
パスポートを投棄し
孤独に朽ちるのか

よしんば

気付かれたとしても
どれだけの者が
それを当たり前に
ありのまま祝福できようか

願わくば

私は気付いていたい
私はそれを受諾したい
それこそが私であると
高らかに宣言したい

そう
気付かれなくとも

そう
気付かれないからこそ

そう
宿るべきものがある

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール