降らない雨
今日は雨だと言っていた
だから気分も雨だった
布団も干さずに畳んでた
ささない傘もぶら下げた
晴れたら俯き歩いてた
雨ならお空を仰ぎ見た
雲は雨模様に伸ばされた
いよいよ風も吹いてきた
ヒラリと雨が舞い落ちた
違ったあれは花びらだ
八重の桜のひとひらだ
結局雨は来なかった
寄り道ばかりで来なかった
それでも僕は待っていた
降らない雨に打たれてた
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール