恐怖は恐怖と悟らせず
まだ聴こえないかい
忍び寄る足音に
聴こえてしまえばもう遅い
お前の四肢は容易くも
抱かれて微塵も動けまい
一向に見えては来ないかい
暮らしをなぎ倒す崩落も
見えてしまえば手遅れだ
お前の変わらぬ溜息も
漸く呻きに震え出す
自由を信じる怠慢と
平和を奏でる自己暗示
恐怖は恐怖と悟らせず
過ぎ去る間際に目を合わす
その時初めて知るだろう
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール