石にでもなる
出来ることを数えてみたら
片手の中途で挫折して
笑ってみようと思ったら
無言電話が邪魔をする
優しくなろうと思い立ち
その手の書籍を独り読む
健気な愛を知ろうとし
片っ端から恋をして
最後は何やら残そうと
余りの命を質に入れ
手にした小銭を鳴らしたら
ひもじい響きに興醒めし
いよいよ手の内尽きたから
フムと頷き石にでもなる
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール