雑草談義
何も無いのに生えてくる
抜いても抜いても懲りもせず
春のうららに気を抜いて
昼寝の合間も伸びてくる
だいたいこちらが諦める
それともこの世を後にする
それでも一切愛想なく
わっしょいわっしょい背を伸ばす
見えないくらいのカケラでも
我身の一部と全記憶
春のウララに皆目覚め
月を目掛けて起き上がれ
もともと期間も限定で
ならば無限を産み落とす
どれだけ抜かれて踏まれても
わっしょいわっしょい背を伸ばせ
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール