しもやけ
夜明けが歩道に顔を出し
白い吐息を引き止めて
太陽は何処だと尋ねては
答えも聞かずに歩き出す
夜通し眺めた空の下
氷に紛れた星屑は
温めてもらうのを待ちながら
フロントガラスに座り込む
霜が居並ぶ土の下
目覚めに微睡む球根が
梅の梢を目印に
落ち合う約束交わしてる
悠々寛ぐ冬景色
冷たく乾いた物腰で
私を隈なく撫ぜるから
手足の先っちょかゆくなる
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール