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光と影

青白い月明かりが
宙空の天辺を跨いだら
星を枕に目を覚ます

地上の闇を説き伏せて
騙し切れない胸元の
私の独りを切り取れば

光と影が
夜の果てまで
夜の果てまで

空気は冷たく浮かぶだけ
痩せた梢は静止して
電信柱が語り出す

出会い別れた人の数
誰も返事をしないから
私の独りが歩き出し

光と影を
時の果てまで
時の果てまで

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール