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アスター

紫色の秋空に
傾く日差しは薄ぼけて

眩しい光も睫毛まで
届いたように落ち着けば

風にもたれてサラサラと
心も体もすり抜けた

いつかの私を想うのは
いつも一番古株で

命の速度を早めても
そうは容易く終われずに

疲れてしまった情熱の
景色も無用に変わり行く

私はそれを知りながら
未だあなたに恋をする

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール