数え歌
歌が聴こえる懇ろに
誰かの命と心中の
伝え損ねた思い達
咲いては散った道端で
燃え滓残して荼毘に付す
だからこんなに辛いのだ
歌が聴こえる懇ろに
流れる雲の頸筋や
木漏れ日揺れる膝元に
僕で良ければ歌いましょう
犬と散歩の川沿いで
猫とうたた寝縁側で
歌が聴こえる懇ろに
いつかは僕も歌になり
誰かが聴いてくれましょう
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール