冬よサヨナラ
日を追う毎に
早起きになって
東の階段を昇って歩く
太陽の光
暖かさを重ねていく
その一歩が弾けると
生まれて飛んだ
小さな羽虫
みんな春のことを
待っていたのかい
みんな春のために
静かにしていたのかい
暖かな風に吹かれ
もうすぐ届かなくなる
そんな声で
春も良いよなって
誰ともなく語り
また会おう
なんてことも言わず
居なくなる
冬よ
サヨナラ
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール