雪の匂い
空の沈黙と
地上の静寂の間
路頭に迷う事が
まるで暇潰しの遊び
冷たくなる空気の粒に
何故だか温もりが包まって
似たような心情を
団子みたいに丸めたり
方々ほつれかけた
蜘蛛の巣には
主人と羽虫の遺骸が
からっぽになって揺れている
変わるはずの無い
時計の息遣いも
とうとう今夜ばかりは
無性にゆっくりになりたくなる
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール