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落葉の日

網戸に張り付いて
身動きひとつしない
ガガンボの二晩目

遥か南の遠洋には
目玉が左巻きで
人工衛星のスナップ

もうこれで最後と
痩せた無精髭の男が
刈払い機と徘徊

思い付いたように
風が吹き上げる
色付き始めた葉

ぷつりと途切れ
自立した生命として
生まれて初めて

飛んだ

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール