下天の内をくらぶれば
気付けば人生使い込み
残り僅かと青ざめる
心と身体の年輪に
不惑と言えるは如何ばかり
若気の至りの延長が
今朝も瞼に居座って
汚れた鏡に映り込み
こいつは誰だと髭を剃る
何とかなるさの合いの手は
逃げ出すための脇刀
開いた両手に繋がれた
記憶をすすって生き延びる
下らぬだけの絵日記も
最後に笑えりゃそれで良し
たとえば不可避な犬死にも
たとえば不埒な絶筆も
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール