カモマイル
腰を屈めて花粉症
日向と日陰の綱引きに
若葉も思わず顔を出す
暇を啄ばむ草むしり
蟻の視点で一人称
躓く小石も増えてきて
いずれ仰いだ空の下
動くの止めて土になる
こぼれた種を探しましょう
日向が日陰に乗っかって
いつかの春の生き写し
香りを辿ればカモマイル
思い出煌めくからこそ無常
風が光を揺らしてる
悲しくないけど泣いちゃった
友を偲べばカモマイル
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール