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新しい音符

繰り返す楽曲
心地良くもあり
埋没していく誘惑と
同時に逃れたい欲求
曖昧な感覚には
ありきたりの言い訳
単純な反芻を
自らの変化や成長として
誤解を抱えたまま
受け入れたところで
解を求める好奇心
もしくは単なる飽き性
そんな者達に唆され
全てが瓦解する問いを放つ
たとえばそれが
大それた過ちであっても
勇猛果敢な虚無感が
大いなる赦しを与える
そしてそいつは
数多の不安を抹殺するため
迷妄に似た希望をしつらえる

そうだ
もはやどうだっていいのだ

新しい
音符を記した五線紙は

いつかあなたと
振り返るためだけにある

さあ行こう
今はまだ振り返らずに

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール