無色
無色透明鼻水を
すすって一声咳払い
喉の蠕動つっかかり
腐れて落ちたら水溜り
浅い呼吸の徘徊人
肋骨辿れば道案内
ここ掘れワンワン臍の胡麻
白黒つけたら真っ黒け
お陰で目立たず生き抜けど
夢は無いから金も無い
引き算だらけの将来図
命は容易く捨てられず
短詩に縋ってご満悦
酔いしれたいから夜も寝ず
後に続けと擬音のしなり
歌を
歌いたい
歌いたいよな
無色で
透明な
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール