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天空の地図

雲の稜線を
ぺろりと舐めながら
太股の辺りを
やたらと照りつけるだけの
太陽は水場を探して
悲しいくらいに
自身を焦がしている

傍から覗く
からりと透き通る
秋の風情が
気の毒そうな
顔を作りながら
それを紛らわすため
夕暮れ慕情を待っている

誰とも
会いたくもないような
そんな日も
あったり
なかったり
昨日の目的地も
放り投げては

誰にも見せない
微笑みを浮かべたり
どうせ
空にも昇れず
落っこちてくるから
暇潰しを数えながら
後で拾いに行くとするよ

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール