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誰にも使われなくなった
昔々の大切さ
何にも無いから失くせない
だから黙って立っている

興味本位で覗く奴
毎朝見かける無関心
足元だべる酔っ払い
過去を飽きずに語る奴

相槌打とうが構わずに
錆びた扉に手を当てて
私の傷みを誉めるから
お陰で今でも立っている

少しばかりの傷なんぞ
生きた証の日記帳
涙流せば笑い合い
肩を叩けばまだ行ける

誰にも使われなくなった
昔々の美しさ
何にも無いなら失くさない
だから倒れず立っている

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール