もう限界だ。断ち切らなければならない。「学級担任制」という鎖
令和6年度開幕!!
学校現場なら、
新学年、新学級担当が発表され、
慌ただしくも、
どこかワクワクする日。
新年度の変化を自ら歓迎し、
さらに変化を加速できるように、
チャレンジしていく日々にしていきたいです。
共育LIBRARYへようこそおいでくださいました✨
教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌
どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。
共育LIBRARYりょーやん、元教師です。
今週の「お品書き」です🎵
📘今週のLIBRARYのラインナップ📗
(2024.4.1~4.7)
📒→全員最後まで読める記事
📓→メンバー以外は途中まで読める記事
【月曜日】
📒もう限界だ。断ち切らなければならない。「学級担任制」という鎖
【火曜日】
📓自律神経の4タイプ、あなたはどれ?自律神経を整える習慣
【水曜日】
📓《文学①》今週の1冊 from library
📒AI時代に記憶力?必要ないでしょ?・・・え?意外に必要!? AI vs 記憶教育
【木曜日】
📓天才クリエイターたちの最強ルーティンを解き明かす!習慣×自律神経×脳科学
【金曜日】
📓《note論》フォロワー1000人までのロードマップ
📒HSPよりもさらに共感力が高い人たち「エンパス」とは?
【土曜日】
📓そろそろ決着を。「才能」の解剖学
【日曜日】
📒「知らない」が子どもを傷つけてるかも!?起立性調節障害を広めよう!
読みたい記事があれば、
是非、LIBRARYにお越しくださいね✨
「あなたは印象に残っている先生がいますか?」
そう言われて、
心に浮かぶ先生がいるでしょうか?
そして、心に浮かんだという方は、
ポジティブな意味での先生でしょうか?
ネガティブな意味での先生でしょうか?
小学校は、
学級担任制というシステムを、
取り入れているところが多いです。
よい先生に当たれば、幸運。
相性のよくない先生に当たれば、不運。
そしてそれが、多くの場合、
1年間続くことになる。
公務員であり、
公共のサービスであるのに、
そこまでの差が生じることがよく分かりませんし、
現在は、保護者、子ども側の目線だけでなく、
色々な意味で「学級担任制」が限界に近づいてきている。
それを肌で感じています。
そこで、この記事では、
・学級担任制の現状はどうなっているのか?
・どのような制度に変えるべきか?
そんな視点から、
ずっと続いてきている学級担任制というシステムに、メスを入れる記事にしていきます。
様々な立場からの視点で、
記事を読んでいただけると幸いです。
また、あくまで、
小学校の視点でまとめた記事ですので、
その点はご理解ください。
限界に近づく学級担任制
先日、筆者が、
5年以上前に赴任していた学校のメンバーで、
食事をする機会がありました。
ほとんどの方が別の学校に異動をし、
結婚した方、育休に入っている方など、
それぞれの道を歩いていました。
昔話に花を咲かせながらも、
衝撃があったことが1つ。
これまで共に働いたことがある同僚の中でも、
5本の指に入る子どもの指導がうまい先生が、
心を病んでしまい休職しているというのです。
授業力に関しては分かりませんが、
子どもの指導という面に関しては、
筆者よりもその先生の方が圧倒的にうまいと思います。
保護者からも、
「あの先生に預けると子どもが変わった」
と評判だった先生。
その先生でも、
心が折れてしまっていた。
他にも、
「この人は優秀な後輩だ」
と思っていた同僚も、
育休が明けたら転職することを決意している様でした。
優秀で力がある先生というのは、
人が気づかないところに気付くことができます。
裏を返せば、
マイナスのエネルギーが大量に押し寄せたとき、
よりダメージを受けやすいという面がある。
加えて、優秀であるが故に、
歳を重ねるごとに、
指導困難学級、指導困難児童と呼ばれる、
他の先生には任せることができない仕事が、
降って来ることになります。
周囲の職員の先生も、
「あの先生なら大丈夫」
と期待を込めて預ける。
そんな責任を一身に背負う中で、
実質的にたった一人で戦っていくのです。
そうやって、
繊細であったり、
優秀であったりする人から、
ダメージを受けていく現状が、
学級担任には潜んでいると言えるでしょう。
学級担任制の問題点
学校の中で起こる全てのことの責任は、
校長にある。
そう言われますし、
事が大きくなった場合はそうです。
しかし、多くの場合は、
実質的な責任は担任にあるというのが、
職員間や、世間の方々の印象だと思います。
今は、多様性が認められ、
人間は多種多様な性質をもった人がおり、
配慮していくべきであることが、
社会に求められています。
神経発達症、不安症、HSP、LGBTQ、外国籍、アレルギーなどなど、配慮すべきことがある子どもが非常に多い。
子育てをしていらっしゃる親御さんは、
子育てというものの幸福感と、大変さを、
体験されてきた方が多いと思います。
数人でもエネルギーが多量に必要な子育て。
それを、
30人~40人、1人で行う。
しかも、大人⇔子どもの関係だけではなく、
子ども⇔子どもの関係まで調整していく。
それが仕事だからよいのですが、
それをたった1人で全て行い、
他の方が助けることがほぼないということが、
学級担任制の恐ろしいところです。
それぞれ担任するクラスがあり、
ずっと授業があるわけなので、
他の先生を助けにいく余裕はありません。
先生自身のお子さんが発熱をし、
教員が学校を休まざるを得なくなった場合、
2クラスの子どもを1人でみることもざらにあります。
ストレスになる要因があったとしても、
周囲に気付かれることがなく、
ただそれが蓄積していき、
気付いた日には崩壊・・・という事態を招くのが担任制です。
加えて、
外国籍の子どもの問題があります。
同僚が異動になった学校は、
全校児童の3分の1が外国籍です。
休み時間になると、
それぞれの国ごとにエリアが分かれて、
実質的に3つの国が同居している状態になるそうです。
日本語が分からない子どもが、過半数を超える。
よって、授業は一切成立しません。
毎日グチャグチャだそうです。
それを担任1人で運営するためには、
少なくとも3カ国語は、
問題なく話せなければ学級経営はできないレベル。
実質、無理です。
そういった環境で、
子どもたちを指導する日々を送っていたら、
いつか心が擦り切れてしまうでしょう。
では、どうするのか。
学年担任制
筆者は教員時代、
教務主任にずっと
「学年担任制にしよう!」
と訴え続けていました。
例えば、
1学年4クラスだったとします。
その場合、担任は4人いるのですが、
誰が何組担当かは決めません。
毎日のように、
担任が変わります。
例えば、Aという教員は、
月曜日は1組、
火曜日は2組、
水曜日は3組、
木曜日は4組、
金曜日は1組、
とずらしていくのです。
その上で、教科担任制も導入。
A先生は国語と社会。
B先生は算数と体育。
みたいな感じで、
4人+専科の先生で教科を分けるのです。
これの何がよいか。
「〇組は自分のクラス」という意識がなくなり、
学年全員をみんなで見て行こうという姿勢が生まれます。
実際に、
担当クラスは毎日変わるし、
授業は教科担当なので、
毎日学年全部のクラスで授業することになる。
そうなると、4人の先生で、
自然と子どもの情報を共有することになるのです。
子どもの微細な様子に気付くのが得意な先生がいれば、
「今日あの子ちょっと様子がおかしくなかった?」
と共有し、
注意して見て行こう、とできる。
神経発達症に詳しい先生がいれば、
「あの子は~な特性があるから、こういう授業の方法だと入るよ」
と学年で共有し、
工夫点を広めることができる。
結果的に、学年全体が向上し、
総合力は上がります。
担任が子どもを潰してしまう可能性も、
複数の教員の目によって事前に防ぐことができます。
日本は、
よその家の教育に口を出さない文化がある。
学級担任制も同じように、
よその学級のことに口を出さない。
その縛りが崩れ、
強制的に協力体制になります。
心理的な負担も4等分され、
自分の責任だと自身を責めることも減り、
学年で相談し合う中で、
ストレスを消化していけるのではないでしょうか。
学年担任制を阻む要素
では、なぜこれをやらないのか。
実は、
実際にやっている学校はあります。
そして、とてもうまくいっています。
なぜ広がらないのかは、
「周りがやっていないから」
が1番だと思っています。
しかし、いずれ広まるでしょう。
その上で弊害となるのが、
・行事
・教育相談
・成績表
・個人懇談会
・授業参観/学級懇談会
などの、
スケジュールが特殊になる場合や、
責任の所在、
窓口が分からなくなるイベントだと思います。
筆者の知っている、
学年担任制を実施している学校は、
便宜上の担当クラスを決めておき、
A先生が1組だとすれば、
1組の成績表、
個人懇談、
学級懇談会などは、
1組の担当をするようにしていました。
もちろん、実質は、
学年全員で準備です。
教育相談は、
子どもから何もリクエストがなければ、
便宜上の担当教員になりますが、
どの先生を選んでもよいとされていました。
それが本来の、
教育相談だと思います。
ただ、課題としては、
1学年2クラスの場合や、
単学級の場合に、
やりづらかったり、
意味がなかったりすること。
また、低学年は、
大人を固定した方が安定するといった意見もあります。
よって、その学校は、
低学年は学級担任制にしていました。
まとめ
大人も完璧を求められるようになり、
子どもも完璧を求められるようになっている令和。
1つのミス、
1つの配慮の欠如で、
批判を受けるのが現在の日本の仕事場だと感じています。
教員がここから増えることはほぼ望めなく、
教員志望者も減っている今、
職員同士の協力体制を強固にし、
仕事の量も、メンタルダメージも、
分散する仕組みが必要だと思います。
筆者の意見は間違っているかもしれませんが、
学校現場の息苦しさが、
少しでも緩和されるといいなと願っています。
・・・気付いたら新年度最初が、
このようなテーマの記事になってしまいました笑
申し訳ありませんが、
「変えていく」という前向きな視点で、
捉えていきたいですね。
この記事の内容が少しでも「よかった」「ためになった」と思われた方は、「スキ」や「フォロー」をしてくださるとうれしいです!
「コメント」も残してくださると有難いです!コメントを読んだ方々が、より教育についての知見が深めることができる図書館でありたいと思います。
いつもいつも、最後まで読んでくださり本当にありがとうございます!
明日の記事は、
📓自律神経の4タイプ、あなたはどれ?自律神経を整える習慣
です。
自律神経という言葉は最近よく耳にします。
一方、生活全体を自律神経をベースに設計している人は、まだ少数かもしれません。
自律神経を意識した習慣を身に付けることで、生活がスムーズになり、日々のパフォーマンスが向上します。
是非、楽しみにしていてください🎵
皆さんの今日・明日がよき1日でありますように😊
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