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境界性パーソナリティ障害とは?

共育LIBRARYへようこそおいでくださいました✨

教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌

どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。

共育LIBRARYりょーやん、元教師です。


世の中には様々な障害と言われる
症状があります。

医学や脳科学が進んできたことにより、
実に様々な障害にが
分類されるようにもなってきています。

アメリカの精神医学会が発表している
DSMー5には、
「障害群」だけで20項目に分かれている。

さらにその「群」の中には、
幾つもの症状に分かれており、
本当に多種多様です。

その中の1つ、
境界性パーソナリティ障害

筆者も知っていたのですが、
表面的な部分のみであり、
その詳細を調べ切れてはいませんでした。

丁度、
心理士の勉強に必要なこともあり、
学んだことを、
記事にまとめたいと思います。

発達凸凹と密接に関わっている記事ですので、
内容の9割は公開はしますが、
非常にセンシティブなものなので、
コメント欄はクローズにしておきます。

この内容は、
正直言って書きづらい内容です。

しかし、
問題となる深部にふれなければ、
やはり大事なことが分からないままになるので、
記事にまとめます。

さわりに留めるので、
そこまでディープなことは書きませんが、

自傷に関係することがある内容なので、
気分が落ち込み気味の人は、
控えてくださった方がよい
かもしれません。

途中で離脱していただいても一向に構いません。

それでは、始めていきます。



境界性パーソナリティ障害のワンシーン

一目見た時から、快活で魅力的。
思わず気になってしまう存在。

繊細で思いやり溢れつつも、
時には本音の部分をかなりストレートにぶつけてくる性格。

そんな新鮮さに、
気が付けばあっという間に距離が縮まり、
恋人同士のような関係に。

すると突然、
手紙が渡される。

「もうこれでお別れにしましょう。楽しいひとときをありがとう。あなたのことは忘れない」

と。

事情を問いただすと、
相手から返答が返ってくる。

「今別れなければ、あなたはいつか私のことを嫌いになる」

そんなことはない!
そう思い、相手を強く抱きしめ、
関係をもつことになる。

次第に相手から緊急で呼び出されることが増える。

それは時には真夜中であるかもしれない。

そして時には、
自分の体を自傷していることが知らされる。

その度に、
本人のところに急いで駆けつける。

そんなことが続く内に、
段々と連絡を取ることがこわくなる。
精神的にしんどくなってきてしまう

別れたいと思うが、
別れた後に何が起きるか分からない恐怖がある。

その様子を察知した相手から

「さよなら」

の一通のメール。

そして相手はさらに見捨てられ感を募らせる・・・

ここに書いてあるような関係が、
境界性パーソナリティ障害を持つ人の
周囲で起こる人間関係の一例です。

このワンシーンを読んで、
大体どういう内容の症状なのかが
分かったのではないでしょうか。

それを踏まえた上で
この先を書いていきますので、
大丈夫な方は読み進めてくださいね。


境界性パーソナリティ障害の症状

以前に、
愛着障害について記事にしたことがあります。

正直、
境界性パーソナリティ障害は、
愛着障害と相当な部分で被っています

これが筆者の見解です。

境界性パーソナリティ障害の方が、
精神疾患として扱われている比重が大きく、
比較的年齢が上のイメージです。

愛着障害をもった子どもが、
大人になって、
パーソナリティ障害になる
といった感じでしょうか。

そして、
パーソナリティ障害の方が、
症状が細かく細分化されています。

境界性パーソナリティ障害は、
以下のような特徴があります。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

・見捨てられることへの不安が大きい
・対人関係が両極端/不安定
・めまぐるしく気分が変わる
・怒りや感情のブレーキがきかない
・自傷行為を繰り返す
・自己を損なる行為に溺れる

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

これが全てではなく、
一部の症状です。

境界性パーソナリティ障害の人は、
人間関係が親密になればなるほど、
見捨てられることへの不安が強くなります。

不安で先読みしてしまい、
「どうせ見捨てるつもりだ」と決めつける。

それに相手が愛想を尽かせて立ち去ると、
「ほら思った通りだ」となる傾向があります。

距離を縮めるのも一気に盛り上がったと思えば、
少しでも自分の思い通りにならないと、
相手を罵り、否定する
態度に変わる。

そのような気分の変調が激しい。

傷つきやすく、
傷つきに対して過剰に反応してしまい、
激しい怒りに捉われることがある。

それが、
親しい人や、
甘えを許してくれる人に出やすい。

そして、最も重要なのは、
自傷行為に及ぶ傾向があるということ。

薬物乱用やアルコールへの依存
性への依存
過食や買い物への依存なども起こる。

表面的な情報であっても、
濃度の濃い症状だと思います。

ここからは、
分かれているタイプの簡単な解説と、
周囲の人の対応などを書いていきますね。


パーソナリティ障害のタイプ

境界性パーソナリティ障害は、
パーソナリティ障害の1つです。

パーソナリティ障害は、
タイプが非常に多いです。

統合失調症や妄想、
幻覚症状が関わるものもあります。

そこまで含めると、
あまりに数が多くなってしまうので、
上記のタイプは除いた主要なものを
まとめていきますね。

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

❶反社会性パーソナリティ障害
❷境界性パーソナリティ障害
❸演技性パーソナリティ障害
❹自己愛性パーソナリティ障害
❺回避性パーソナリティ障害
❻依存性パーソナリティ障害
❼強迫性パーソナリティ障害

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

それぞれを簡単にまとめていきますね。

❶反社会性パーソナリティ障害

危険に対する無頓着さをもち、
危険でスリルな行為を求めます。

権威に対する反抗心をもつ傾向があり、
犯罪にも手を染めやすい。
攻撃性もあります。

家庭内でも虐待に及んでしまうケースがあるでしょう。

❷境界性パーソナリティ障害

記事の冒頭で例としてあげたようなケースの症状です。

・見捨てられへの不安
・自傷
・常につきまとう空虚感

境界性というのは、
自分と他者の境界が分からないという意味です。

相手の感情を自分の感情とし、
自分の感情を相手の感情としてしまう。

親しい人に依存関係を結びがちになります。

❸演技性パーソナリティ障害

内面的な空虚感や寂しさを
注目関心を得ることで補おうするタイプです。

周囲があっと目を惹くような
パフォーマンスや外見にこだわります。

印象的だけれど、
内容がない話し方をする傾向があり、

芝居がかった態度や、
誇張表現が目立つという特徴があります。

❹自己愛性パーソナリティ障害

自分のことが重要であるという
誇大な感覚をもっています。

成功、愛情という、
理想の形にこだわりすぎる傾向もあります。

自分の特別感が強く、
対人関係で相手を不当に利用することがあり、
共感もなかなかできない。

婚活などでずっと理想の相手を求め続け、
いつまででも結婚できない。

選ばない相手が悪いという思想の人が、
これに該当すると思います。

❺回避性パーソナリティ障害

批判、避難、拒絶に対する恐怖感があり、
人とコミュニケーションし合う職場などを
避ける
傾向があります。

好かれていると確信できないと、
人と関係を築けなかったりする。

引きこもりになってしまう人も、
かなり多くの割合でいると思います。

❻依存性パーソナリティ障害

日常のことを決めるにも、
あらゆる助言と保証を求めてしまいます。

人に責任をとってもらわなければ、
決断や行動ができなかったりする様子も。

人に反対できないがために、
全て「イエス」の返答になってしまいがち。

進路や結婚相手などを
親に決めてもらわなければ・・・
という特徴が見られると思います。

❼強迫性パーソナリティ障害

完璧主義が行き過ぎてしまうタイプです。

目的である課題達成を妨げるほどの
完璧主義になってしまう。

規則、順序、予定などにとらわれ過ぎてしまう。

娯楽や人間関係を犠牲にしてまで、
仕事といった「やらなければならない」ことに、
自分の時間を費やしてしまう傾向があります。

本人が望んでいないのに、
仕事依存になってしまったりする人が
当てはまるでしょう。


周囲の人間にできること

周囲の人ができることを簡単にまとめますね。

まず前提として、

「自分が何とかしよう」

中途半端に思わない方がいいでしょう。

自傷行為などを見せつけられても、
揺れない精神が必要です。

中途半端に優しくして、
やっぱり耐えられなくなり別れてしまえば、

「やはり捨てられる」

という思い込みをさらに強くすることになります。

自分の苦しさや苛立ちを分かってもらおうと、
怒りの感情をぶつけてきたり、
相手の急所をグサッと指すような発言をしたり、
プライドをズタズタにするような言動を取ったりする。

そのような行為があっても、

「そういう言い方はしない方がいい」
「助けになるとする人を傷つけていないか?」

冷静に切り返す必要がります。
感情的になっては、
これまでと同じパターンに陥ってしまう。

中立的な立場で、
真っ白な心で接することが大切です。

相手が自傷行為をした場合も、
おろおろしたり、
心配でたまらない態度を取ってはいけません。

思いやりありつつも、
穏やかで冷静な態度を保つ

とにかく、

「何をやっても動じずに、愛情を注ぎ続けてくれる」

という態度を示し続けることが、
少しずつ少しずつ
相手の精神に安定をもたらすことになる。

現実的には、
一人でこの任を背負うのは
かなりの覚悟が必要です。

対応の仕方を理解している人たちでチームになり、
ドクター、友人、家族などなど、
分散させながらサポートしていくのが
1番になると思います。


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