1年11ヶ月ぶりの公式戦出場に向けて。試合勘の欠如。

思えば最後に公式戦に出たのは2019年6月のオネハンガ(現在はオークランドユナイテッドに改名)戦にセンターバックでフル出場した以来。

それ以降は監督の交代などチームのゴタゴタに関わり一切トップチームで出場ありませんでした。 

フルタイムはリザーブチームで確か8月にやっていたので、1年9ヶ月ぶり? 計算間違ってたらすみません。

2020年はCOVID-19や脳震盪の影響でプレーをしていなかったのはこのnoteを読んでいただいている方ならわかると思います。 読んでいただきありがとうございます。

どんな試合であれ、久しぶりに試合をやると『試合勘』がないなって感じる方は多くいると思います。
実際日本代表の試合で久しぶりにプレーすると判断が悪いなって思う選手は大体がこれに当てはまります。 

この『試合勘』について簡単にどういう見方をしているか。 自分の考えを今回は書きます。 プレー特性上ディフェンス視点が多くなるのを今回はご了承ください。


①『判断』 周りが見えないのではなくて、遠くと先が見えない

判断が悪くなる要因の一つとして周りが見えていない事が上げられるのはおそらくサッカーに関わっている方であれば分かる事かと思います。

この周りが見えていないというのが果たしてどういう事なのか。 

もちろん選手によって違いますが、大体は『先が見えなくて近くの味方選手しか見えていない』状況に陥る事かなと。 チームの流れが悪い時にもなりやすい傾向ですね。 

そして遠く(逆サイドの選手や2列、3列飛ばした選手)を見ようとすると今後は近くの選手が見えない状況になる経験をした選手は少なからずいると思います。
特にポゼッションが苦手な選手は陥りやすい現象かなと。 自分もよくあります。

『試合勘』が欠如するとこの二つがどっちかしか見えない状況になります。 もしくは両方見えない状況に。

例えばセンターバックは一見視野の確保がしやすいポジションではあります。 しかしここが欠如するとチームのボールの回し方が単調になりやすく、プレーしていった先で詰まる事が多くあります。

ここの詰まりが結局最後の崩しの場面でプレッシャーを受けやすくなりチャンスになりきれない現象に。 ここは以前noteでも書きましたが、また今度詳しく書き直します。

試合をやっていくにつれてピッチ内にいる22人(相手選手11人、味方選手10人、主審)を全部把握出来るようになります。 ボールを入れる時にそれ以降繋がっていく『絵』も見えます。 それが『試合勘』が戻った一つの目安です。

②『奪う』 アプローチの強度、間合い、タイミング

この部分が『試合勘』が必要なのか考えた事がある方はそこまで多くないかもしれません。 ただディフェンスの選手としてはこの部分は『試合勘』がかなり左右すると思っています。

ディフェンスの選手は毎試合個性の違う相手と対峙しないといけない為、毎回自分主導でディフェンス出来るわけではありません。 
その時の対応力の勘が『試合勘』だと思っています。

局面の対峙であれば、いかに自分のやりやすい間合いに相手を誘い込むか、どのくらいの強さでボールにアタックするのか、どのタイミングでボールを奪いにいくのか。

パスカットであれば、どのタイミングで相手がどこに出しそうだからどこのポジションに修正するのか。 

『試合勘』があると相手が変わっても切り替えがスムーズに出来て自分の間合いや相手に合わせて勝負が出来ますが、『試合勘』がないとどうしても自分の間合いやタイミングでの勝負しかありません。 もちろん根本的な自分の能力や、相手との相性によるものもありますが。

これは練習でいくら1対1をやっても勘が戻るわけではありません。 試合中には相手選手には多くの選択肢がありますので。 試合を通して勘を戻す以外ありません。

『奪う』に近い部分でもあるのがコーチング。 いかに適切なタイミングと言語化で味方にわかりやすく伝えるか。 頭の整理を追いつかせたれるか。 先を読んで予測させられるか。

コーチングに関しても『試合勘』は大きく絡んできます。 (元々コーチングができない選手は関係ないですが・・・笑)

③『走る』 フィットネス

個人的には『走る』事も『試合勘』に関係してくると思います。 

ゲームフィットネスってやつで、練習でいくら走れても試合では練習のように走る事ができない選手が少なからずいます。 高校生を教えているとよくみます。

これがどういう事かというと、「どこに」「どのタイミング」で走るかの整理が自分で出来ていない可能性が高いです。もちろん普段から出来ている選手に限りますが。

サッカーはフィジカルトレーニングのようにただ走れば良いわけではありません。 考えながら走らないと意味のない「無駄走り」になる可能性は高いです。 

あくまでもサッカーは「考えながら」走るスポーツ。 明らかにボールに触っていない時間の方が長いです。 『試合勘』の欠如によって考える力が落ちてしまい適切なタイミングと速さで走れない、「ゲームフィットネス」の欠如とリンクします。


以上が自分の考える『試合勘』です。 もちろん賛否両論あると思います。 むしろ理解されない部分の方が多いかもしれません。

『試合勘』の欠如によって起きる現象は選手によって違いがあると思うので、いろんな方の意見が聞ければと思います。


Kyohei Kimura
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